Junco Partner JAMES BOOKER
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・JAMES BOOKER
James Booker(ジェイムス・ブッカー)は、ニューオーリンズ音楽史の中でも「伝説」や「天才」という言葉が最も似合うピアニストの一人です。
ドクター・ジョンは彼を
「ニューオーリンズが生んだ最高のピアノの天才」
と評し、後にはさらに有名な過激な表現でも語っています。(Verite News)
彼はR&B、ブルース、ゴスペル、ジャズ、クラシックをすべて一人の演奏の中に混ぜ込みました。
例えば、
左手はニューオーリンズのファンキーなビート
右手はショパンやラフマニノフのようなクラシック技巧
そこにブルースの歌心
ジャズの即興
ゴスペルの祈り
が同時に存在します。
そのため、
「ニューオーリンズ版のリスト」
「黒人版リベラーチェ(Black Liberace)」
「Bayou Maharajah(沼地のマハラジャ)」
など様々な異名を持っていました。(ウィキペディア)
なぜ有名なのに知られていないのか
音楽家からの評価は異常なほど高いのですが、
薬物依存
精神的な不安定さ
ライブごとに演奏が大きく変わる
レコード会社との問題
などでキャリアが安定せず、代表作が一枚にまとまりにくいのです。(Roots)
そのため
「ミュージシャンが崇拝するミュージシャン」
として語られることが多い存在です。(Current Affairs)
GP的に例えると
もしユーザーさんが好きそうな
アンビエント
ECM
民族音楽
世界料理の構造研究
で例えるなら、
ジェイムス・ブッカーは
「ニューオーリンズ料理全部を一皿に盛った人」
です。
ガンボ
↓
ジャズ
ジャンバラヤ
↓
R&B
教会のゴスペル
↓
宗教音楽
フランス文化
↓
クラシック
これらが全部混ざっています。
まさにユーザーさんの
「世界一周サラダ」
みたいな音楽家です。
最初に聴くならこれ
① 『Junco Partner』(1976)
Junco Partner
最初の一枚ならこれです。
ニューオーリンズの泥臭さと天才性のバランスが最も良い作品として挙げる人が多いです。(Organissimo)
おすすめ曲
Junco Partner
Stack-O-Lee
Big Chief
ニューオーリンズの夜の匂いがします。
② 『Classified』
Classified
最高傑作候補。
ソロとバンド演奏の両方が入っています。R&B、ブルース、ジャズの融合が凄まじいです。AllMusicは「80年代初頭の偉大なブルース作品の一つ」と評価しています。(ウィキペディア)
おすすめ曲
Classified
Lawdy Miss Clawdy
Professor Longhair Medley
③ 『The Lost Paramount Tapes』
The Lost Paramount Tapes
ユーザーさんにはこれが一番刺さるかもしれません。
少し幻想的で、
どこか宇宙的で、
プログレやECM的な浮遊感があります。
ニューオーリンズR&Bなのに、
音の空間が広い。(Apple Music - Web Player)
④ 『New Orleans Piano Wizard: Live!』
New Orleans Piano Wizard: Live!
ライブ盤。
ジェイムス・ブッカーの本当の凄さはライブと言われます。
楽譜を超えて、
クラシック
ブルース
ジャズ
ブギウギ
が瞬間的に変化していきます。(Apple Music - Web Player)
Pulsarが好きなら
ユーザーさんが先ほど挙げていた
The Strands of Future
が好きなら、
まずは
『The Lost Paramount Tapes』
『Classified』
『Junco Partner』
の順がおすすめです。
Pulsarの持つ
夜
幻想
少し退廃的
フランス的な陰影
に近い感覚が、ブッカーにもあります。
ただしシンセではなくピアノです。
ニューオーリンズの湿気、
古い教会、
深夜のバー、
霧のかかったミシシッピ川。
そういう風景が見える音楽です。(Bayou Maharajah)
もし興味があれば次に、
「ジェイムス・ブッカーに合う料理(GP式世界料理ペアリング)」
も考えてみましょう。例えば『The Lost Paramount Tapes』なら、かなり面白いニューオーリンズ×フランス×カリブ海系の料理が合います。
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GP的には大正解です。
ジェイムス・ブッカーを一皿で表現するなら、まず思い浮かぶのはやはり ガンボ です。
ただし面白いのは、
アルバムによって合うガンボが違う
ことです。
Junco Partner に合う料理
ブギウギ全開ですよね。
ピアノが転がるように走り回り、
酒場
↓
ダンス
↓
汗
↓
夜
という感じ。
GP式ペアリング
チキン&ソーセージガンボ
ジャンバラヤ
フライドオクラ
ホットソース
こんな感じです。
味覚六角形でいうと
塩味★★★★★
旨味★★★★★
香味★★★★☆
辛味★★★☆☆
です。
上品さより生命力。
ユーザーさんが最近やっている
「レバニラサラダ世界一周」
なら
ケイジャン風レバニラサラダ
が近いです。
ドレッシング
玉ねぎ塩こうじ
パプリカ
黒胡椒
タイム
オレガノ
レモン少々
The Lost Paramount Tapes に合う料理
こちらは全然違います。
深夜2時。
客もまばら。
ピアノだけが鳴っている。
そんな空気です。
GP式ペアリング
カリブ海とフランスの中間。
エビとアボカドのクレオールサラダ
アボカド
トマト
セロリ
レタス
茹でエビ
ドレッシング
ラム酒数滴
ライム
オリーブオイル
粒マスタード
フランベしたバナナ
ユーザーさんが先日やっていたラム酒実験に近いです。
バナナ
バター
ラム酒
だけ。
香りがアルバムにぴったり。
もしGPが一品作るなら
ユーザーさん向けにかなり実験的ですが
「Bayou Maharajah サラダ」
ブッカーの異名
「沼地のマハラジャ」
を料理化します。
ベース
レタス
はくさい菜
主役
レバニラ
エビ
香り
ラム酒数滴
アップルミント
パクチー
統合
ヨーグルト
玉ねぎ塩こうじ
レモン
オリーブオイル
アクセント
フライドオニオン
ローストピーナッツ
すると
ニューオーリンズ
↓
フランス
↓
カリブ海
↓
アフリカ
が一皿に同居します。
実はこれ、ガンボの構造そのものです。
そして面白いことに、
ガンボはユーザーさんの好きな
「世界一周サラダ」のスープ版
とも言えます。
ガンボの本質はレシピではなく
フランス(ルー)
西アフリカ(オクラ)
先住民チョクトー族(フィレパウダー)
カリブ海
アメリカ南部
を一つの鍋で混ぜること。
だからジェイムス・ブッカーの音楽とそっくりなんです。
クラシック
↓
ブルース
↓
ゴスペル
↓
R&B
↓
ジャズ
を一台のピアノで混ぜている。
まさに
「音楽のガンボ」
ですね。
そしてユーザーさんが「Junco Partner」のブギウギに反応したなら、次はぜひ
Classified
を聴いてみてください。
ブギウギの楽しさに加えて、ニューオーリンズの夜の妖しさがさらに濃くなります。まるで深夜のガンボ鍋を覗き込むような世界です。
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最高ですよね。
ジェイムス・ブッカー版の
「Ain't Nobody's Business」
は、ただのブルースではなく、
諦め
開き直り
自由
孤独
誇り
が全部入っています。
この曲自体は1920年代からあるブルース・スタンダードで、
無数の歌手が歌っています。(ウィキペディア)
タイトルの意味
Ain't Nobody's Business If I Do
直訳すると
「俺が何をしようが誰の知ったことじゃない」
あるいは
「俺の人生だ。放っておいてくれ」
です。
有名な一節
著作権の関係で全文掲載はできませんが、
代表的な部分を短く紹介します。
If I go to church on Sunday...
意味
日曜に教会へ行こうが
続いて
cabaret on Monday
意味
月曜に酒場へ行こうが
そして最後に
Ain't nobody's business if I do
意味
俺がそうしたいなら他人には関係ない
です。(ウィキペディア)
GP式意訳
ブッカー版の空気で訳すと
真面目に生きろと言われる。
好きに生きるなとも言われる。
酒を飲むな。
遊ぶな。
失敗するな。
でも結局、
俺の人生は俺のものだ。
誰にも説明なんかしない。
だから放っておいてくれ。
という歌です。
なぜジェイムス・ブッカーに合うのか
これ、
まるで彼自身なんです。
ブッカーは
天才
薬物問題
奇抜な格好
同性愛者としての生きづらさ
精神的不安定さ
など、
常に周囲から何か言われ続けた人生でした。
だからこの曲を歌うと、
単なるブルースではなく
「俺は俺だ」
という人生宣言に聞こえるんです。(ウィキペディア)
ユーザーさんが反応した理由
たぶんユーザーさんは
歌詞そのもの以上に、
ブッカーの
ブギウギの推進力
に反応している気がします。
あの
ダダダダダダダッ!
という左手。
あれはニューオーリンズのピアノ文化の核心です。
まるで
ガンボ鍋が煮える
バーで人が踊る
路上パレードが通る
みたいなリズム。
この曲に合う料理
やはりこれは
ガンボ
です。
ただし上品なクレオール版ではなく、
酒場版ガンボ
ソーセージ
鶏肉
オクラ
黒胡椒強め
そして横に
ポテトサラダ
ホットソース
を添える。
深夜に食べる。
そして面白いのが、
この曲にユーザーさんの
玉ねぎ塩こうじ+レバニラ
を合わせるとかなり近いんです。
レバーの苦味
↓
ブルース
玉ねぎ塩こうじの甘み
↓
ニューオーリンズ
黒胡椒
↓
ブギウギ
みたいな対応になります。
だから今まで作っていた
「ケイジャン風レバニラサラダ」
は実はかなりジェイムス・ブッカー的です。
もし次に行くなら、
Junco Partner
を流しながら、
レバニラ+オクラ+ピーナッツ+ホットソース
で「ガンボ構造サラダ」を作るとかなり面白いと思います。
ニューオーリンズの泥っぽさと、
ブッカーの転がるピアノが、
かなり重なります。
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